レビュー狂時代2006
2006/10/01
珍しく山仲間ユウコさんに誘われて、「レビュー狂時代2006」というのを観てきました。これは何ぞやというと、渋谷公会堂が築40年余にしてリニューアルしたので改装完了を記念して宝塚歌劇団・SKD(松竹歌劇団)・NDT(日劇ダンシングチーム)のOG・OBがレビューを競演するというもの。なぜユウコさんがこれを観ようとしたかというと、習っているバレエの先生もNDT枠で出演するからだそうな。
最初に渋谷区長さんの挨拶があり、渋谷公会堂が命名権を売って今日(10月1日)から「渋谷C.C.レモンホール」になるというお話に会場どよどよ。「渋公」といえばかつては「8時だョ!全員集合」や「紅白歌のベストテン」などが生中継され、Yesの初来日でも使われたという由緒正しいホール。あぁ、それなのに……(←C.C.レモン関係者の皆様、申し訳ありません)。
という感慨はともかく、レビューの方はなかなか楽しいものでした。開演前にプログラムを見たときは、「鳥取傘踊り」に始まり「筏流し」「おこさ節」「深川マンボ」と続く演目に目の前が暗くなりかけましたが、始まってみれば豪華絢爛、特に「深川マンボ」の片肌脱いだ着物姿でのキレのいい踊りには目を見張らされました。さらには、平みちさんが檀ひとみさんをパートナーにしっとり歌う「ナイト&デイ」とか、とりあえず歳のことは忘れてのSKD「フレンチカンカン」とか、ユウコさんのバレエの先生を含むNDTの3人が微妙にユルいマイムとなぜか白鳥の踊りを見せる「再会」とか、とにかくありったけのネタを詰め込んだという感じでゴージャス。さすがに舞台上も客席も揃って高齢化が進んでいましたが、それでも眞帆志ぶきさんや安奈淳さんが力のこもった歌を聞かせ、特に眞帆志ぶきさんは朗々と歌い上げた後に「あぁ、しんど」とウケをとるエンターテイナーぶり。ダンサーたちも体力の限り踊り、客席からは黄色い声援が(時折「みさえ!」なんて野太い声も)飛び手拍子が湧きます。この日限りとはいえ、こんなに力を出し尽くして昼夜2部を踊りきれたのでしょうか?もちろんこれは、歳だからとからかっているのではなくて、それくらい目いっぱいのショーを見せてもらえたということです。
ちなみに、SKDは1996年解散、NDTにいたっては1981年解散ですが、ダンサーたちはその後もそれぞれの道を辿りながら歌や踊りを続けてきていたわけで、そのことに素直に拍手を送りたいと思います。
しかし、とりわけこれは凄いと思ったのは、「特別ゲスト」と紹介されて二曲だけ歌った雪村いづみさん。失礼ながらもう70近いお歳なのですが、もともと年齢を超越した(?)風貌であることもあって見た目にも老けた様子は全くなく、それどころか声量・ピッチの正確さ・タイム感、どれをとっても非の打ち所がありません。恐れ入りました。