絵本太功記
1997/06/13
15時に浅草で所用を済ませ、19時の銀座での待ち合わせ(前職での同僚たちとの飲み会)までに時間があったので、思い立って歌舞伎座の幕見席を利用してみることにしました。演目は「絵本太功記」(尼ヶ崎閑居の場)ですが、この演目を観たかったわけではなくこの時間に掛かっていたのがたまたまこれだったという巡り合わせです。
客席は主婦と外国人が多い中で、大向うの私のすぐ斜め前に座った40歳前後とおぼしき男性が江戸風の発音で盛んに「高麗屋!」「加賀屋!」などと掛け声を掛けるのが珍しくて楽しかったのですが、お芝居の方はあらかじめストーリーを頭に入れていないと楽しみにくいでしょうし、初めて見る外国人には「動きが少なく、やたらに泣く場面が多い演劇」と思われたのではないかと思われます。
私自身がそう思ったくらいですから。
配役
絵本太功記 尼ヶ崎閑居の場 |
武智光秀 | : | 松本幸四郎 |
初菊 | : | 中村松江 | |
武智十次郎 | : | 市川染五郎 | |
佐藤正清 | : | 大谷友右衛門 | |
皐月 | : | 河原崎権十郎 | |
真柴久吉 | : | 澤村宗十郎 | |
操 | : | 中村雀右衛門 |
あらすじ
主君小田春永を本能寺で討った武智光秀がひそかに尼ヶ崎の母の家を訪れ、真柴久吉だと思って竹槍で刺したのは母の皐月だった。驚く光秀のもとへ、一人息子の十次郎が戦場から深手を負って戻り、両親、祖母、そして三々九度の盃をしたばかりの初菊に囲まれつつ息絶える。