ヤン・アルテュス=ベルトラン展 空から見た地球
2000/07/01
Bunkamuraザ・ミュージアム(渋谷)でヤン・アルテュス=ベルトランの写真展「空から見た地球」。作家は1946年フランス生まれ。ライオンの研究をするために移住したケニアで気球から見た自然の美しさに気付き、航空写真家に転じたという経歴の持ち主です。
会場には200点もの写真がパネルになって展示されており、まずはその物量に圧倒されます。風景写真だけかと思って会場に入ってみると、ほとんどばらばらとも思えるさまざまなモチーフの写真が無造作にちりばめられている感じで、最初は展示プランに疑問を感じました。しかし、歩いているうちにいくつかの共通する主題が見えてきて「なるほど」とうなずけるようになり、最後に図録を買うとそれが、純粋な自然の営み / 自然と文明の関わり / 人類の歴史的遺産 / 都市 / 農業 / 自然破壊という構成であることが分かる仕掛けでした。