ダリ展
1999/06/20
新宿の三越美術館で「ダリ展」。
シュルレアリスムの巨匠ダリの没後10年、フロリダ州にあるサルバドール・ダリ美術館のコレクションを中心とする出品で、初期の印象派風の作品からシュルレアリスム期、晩年の古典的な作品まで幅広く展示してあり、油彩のみならず水彩・リトグラフ・写真など多様なダリの世界を眺めることができました。下に掲げた作品のほか、有名な《ポルト・リガトのマドンナ》や、のちに《サン・ファン・デ・ラ・クルスのキリスト》へと結実する習作《遠近法で描かれたキリスト》など重要な作品が多数出展されており、ルイス・ブニュエルと共同で制作した映画『アンダルシアの犬』も上映されていて、ダリのファンには見のがすことのできない展覧会となっています。
実際とても充実した展覧会で、よくこれだけ集められたものだと感心し、図録も迷わず購入しました。しかし『アンダルシアの犬』は冒頭に女性の眼球をかみそりで切り裂く場面が出てきて観客から悲鳴があがり、心臓の弱い(?)私も背筋に冷たいものが走りました。